2009年5月26日火曜日

USD LIBOR下落の意味するところ

360兆ドル分にも及ぶ金融商品のベンチマークになっている
USD LIBORが今年に入ってから継続的に下落している。
歴史的にも低い水準になっているが、大銀行同士が相互に算出する
クレジットリスクがなくなった訳ではないらしい。
LIBORの低下は、銀行の信用状態の改善を意味せず、従来短期金融市場で
確保されていた流動性が、金融危機でリスク資産から銀行預金に流入した
資金に置き換えられているだけとのこと。

金融市場の不安定さを示すLIBOR/OISスプレッドは0.45ポイントまで
縮小したものの、グリーンスパン氏をして「通常」と言わせた
0.25ポイントからは依然として乖離した状態が続いている。


*金融市場が不安定となっている時には、LIBOR/OISスプレッドが
 拡大する傾向があります。LIBORおよびOIS両数値は金利予想が
 前提となっているため、不確定要素が多い期間の遠いものほど
 スプレッドが開いているのが一般的です。

http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601087&sid=aApb7uqQRqQw&refer=home#


信用リスクがしつこく残る、という状態は決済通貨としての
ドルの底堅い需要に繋がる。加えて、EUに対してマーケットが
依然として持ち続けている経済面での不信感。

相互が解消することがあれば、EURが爆発的に上昇するのだろうが・・・。

いずれにしても、今年後半の相場も一筋縄ではいかないどころでは
ないくらいの難しさになりそうだ。

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