2009年4月13日月曜日

信じる者は救われる?

一連の食品表示偽装、中国産食品の健康被害、事故米事件などから、
「食の安心、安全」が声高に叫ばれ、外国産品(と言うよりは中国産)が
過剰なまでに忌避されている。
表示の偽装くらいではもう驚きもなくなってしまったが、
また懲りずにやらかした業者がいた様だ。

ごぼう産地偽装、中国産を茨城県産と http://www.asahi.com/national/update/0412/TKY200904120068.html

「食の安心、安全」とひとくくりでワンフレーズにされてしまっているが、
「安心」と「安全」は全く本質を異にするものである。
「安心」は感覚の問題で、「安全」は科学的合理性に立脚したものである。
「安全」は「安心」の土台になりえるが、「安心」は「安全」に寄与しない。

例えば、残留農薬検査など「安全」の科学的証明の結果を
「安心」だと信じることで、「安心、安全」は確保される。
科学的証明が誤ったものであるリスクはあるが。
それとは対象的に、「国産品である」ことで「安心」は出来ても、
それゆえに「安全」であるということには結びつかない。
こう考えると、科学的、合理的な「安全」があってこそ
「安心」できるとも思える。
しかし、いかに立派で詳細な検査結果や産地証明があっても、
それが虚偽のものであれば「安全」とは限らない。
こうした偽装関連の報道がされればされるほど、
信用もできなくなり「安心」もできない。
結局、いかに様々なツールを用いて「安全」を謳っても、
究極的には信用の問題なのだ。

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